第3回 環境を整える (5)

Posted by deadmanshand on 10月 20th, 2010 — Posted in

(5)

ストーリーテリングゲームという言葉の呪いがあった。
提案者がストーリーテラーをしなければならない、RPGの宿命があった。
世界観の深いゲームという、見栄があった。


それらの、RPGに関わる幻が、ワーウルフというゲームを縛り付けていた。
STが、雰囲気を作り、物語を語れば、ゲームは成功すると信じられてきた。
その幻が、ワーウルフの多くの物語を破滅に導いてきた。
まるで、ウィーバーに囚われたワーウルフたちが、
自らの世界をつなぎとめられず、破滅していくように。


失敗を減らし、初めての人に成功体験を持ってもらうためには、
この幻想を打ち砕かねばならない。
そのためにこの記事は連載されている。


ここに改めて宣言しよう。
ST主導の雰囲気作りは、WoDでは成立しない。
STの頑張りだけでは、ワーウルフの雰囲気を保つことは絶対にできない。
プレイヤーの協力が、ほかのゲーム以上に必要なのだ。


それはけして、
ワーウルフの世界観が難しく、簡単に理解できるものではない、という意味ではない。
ワーウルフやWoDに関して、ルールブックだけは面白く読めたが……という人が多いということから考えても、
世界観にはなんの問題もあるはずがない。
ガルゥの世界観を『楽しむことができる』ことこそ、ガルゥへの最大の理解なのだ。
それをゲームの中で表現するのに、『方法』がわからなかっただけなのだ。
その方法を一番良く知っている人間……あなたがプレイヤーになり、先頭にたって叫ぶべきなのだ。
俺のワーウルフは、こんなふうにアポカリプスを生きてるぞ、ってね。

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