第3回 環境を整える(2)

Posted by deadmanshand on 9月 3rd, 2010 — Posted in

ワーウルフの魅力を広めていかないといけない時に、
まず人にストーリーテラーを押し付けろというのは、自分でも順番がむちゃくちゃだとは思う。
でも、これが幸せなゲームへの一番の近道だ。
ワーウルフのセッションを成功させるために絶対必要なのは、ワーウルフの世界観の中で生きようとしてくれるプレイヤーなのだ。


RPGの一般論として、
ゲームマスターはそのゲーム(例えばルール)を理解していなければならないが、
プレイヤーは『必ずしも』知っていることを要求されない、
というのがあると思う。

だから、RPGの現場では、
一人のやる気のあるゲーマーがルールを学んでマスターとなり、
そのゲームにはじめて触れるものがプレイヤーとして卓を囲むということが、
ごく自然に行われている。


ゲームマスターは、ルールを説明し、シナリオを展開し、NPCの演技をする。
良いマスターは、プレイヤーの演技をゲーム世界の中で解釈し、
あたかもその世界に生きているように、気の利いた演出や、NPCの反応を返すことができる。
マスターによる良い演出、
マスターによる良いシナリオ、
そしてマスターによる良いNPCがあれば、
それは、かなりすてきなセッションになり、みんなが笑ってゲームを終われることだろう。


—あなたは、その伝統を信じて、休日に友人たちを集めることにした。
あなたは(数奇な運命の結果)ワーウルフ:ジ・アポカリプスというこのRPGが非常に気に入った。
動物と人間のはざま。
生きつづける自然。
勝ち目のない戦い。
こんな雰囲気のゲームをしてみたい、暗黒の世界に浸りたいと思ったのだ。


多くのRPGでは、言い出した人がGMをするという習わし(ファウンダー効果)があるため、
自分でをSTするのが現実的だろうと思い至った。
そもそも、300ページもあるルールを人に読ませることは面倒だし、
仮にほかに引き受ける人がいたとしても、彼の準備を待っていては、
いつゲームがプレイできるかもわからない。
なにしろ、あなたにはルールを読んでいるうちに思いついてしまった、とっておきの物語—シナリオがあるのだ。
だから、あなたは、自分でストーリーテラーをすることにした。


カルトで煩雑な洋ゲーという評判を恐れない、熟練のゲーマーたちがプレイヤーとして名乗りを上げた。
怪物と戦うということで、みな一様に息巻いている。
STが、ゲームをしていることを強調するためにスクリーンを立てた。
かくして、初めてだらけのワーウルフは始まった。

コメントはまだありません »

コメントはまだありません。

この投稿へのコメントの RSS フィード TrackBack URI

コメントをどうぞ